憧れのまま、終わらせない
9月の射手座は、「あんなふうになれたらいいな」と思う存在が、いつも以上に気になりそうです。才能のある人。自分にはないものを持っている人。好きなことを仕事にしている人。あるいは、自分が目指している場所をすでに歩いている人かもしれません。その人を見て、「うらやましい」と思うこともあるでしょう。自分と比べて、少し落ち込むこともあるかもしれません。けれど、その憧れは、ただあなたを苦しめるためにあるものではなさそうです。「自分もあんなふうになりたい」そう思えるということは、あなたの中にも、同じ方向へ進みたい気持ちがあるということなのかもしれません。
だから今月は、誰かをうらやましいと思ったとき、そこで自分を否定するのではなく、「私はその人の何に惹かれているんだろう」と考えてみるとよさそうです。才能そのものなのか。努力を続けている姿なのか。自由に生きているように見えるところなのか。その人が持っているものの中に、今の自分が求めている答えが隠れているかもしれません。
ただ、ここで気をつけたいのは、憧れている人の表面だけを真似しようとしないことです。誰かが成功している方法を、そのまま自分にも当てはめればうまくいくとは限りません。同じことをしても、同じ結果になるとは限らない。その人が今の場所に立つまでに、どんな時間を過ごしてきたのか。どんな失敗をして、何を続けてきたのか。見えている部分だけでは分からないことも多いでしょう。憧れの人のような服を着る。話し方を真似する。やり方をそのまま取り入れる。最初のうちは、それも一つの方法かもしれません。けれど、真似だけでは、自分のものにはなりません。誰かの背中を見て歩きながらも、どこかで自分なりの歩き方を見つけていく必要があります。今月は、そのための時間になりそうです。
そして、残念ながら、すぐに理想通りになれるわけでもないでしょう。憧れている人との距離を測れば、「まだまだ遠い」と感じることもあるかもしれません。頑張っているのに、思ったようにできない。やってみたら、自分には簡単ではなかった。理想と現実の違いを知って、少し気持ちが折れそうになることもありそうです。でも、それは向いていないということではありません。理想に近づこうとしたからこそ、初めて見える現実もあります。遠くから眺めているだけなら、憧れはいつまでも綺麗なままです。実際に近づいてみると、必要な努力や、自分に足りないものが見えてきます。9月は、その現実を知る月なのかもしれません。そこで「思っていたのと違った」とすぐに離れるのか。それとも、「じゃあ、何を学べばいいのだろう」と考えるのか。その違いが、これからの成長につながっていきそうです。
今月のあなたに必要なのは、すべてを知っているように振る舞うことではありません。分からないなら、教えてもらってもいい。できないことがあるなら、素直に学んでもいい。誰かの経験から、少しだけ自分の時間を短縮することもできます。「こんなことを聞いたら恥ずかしい」と思わずに、真摯な気持ちで教えを乞うこと。その柔軟さが、大きな力になりそうです。一人で全部できるようになることだけが、成長ではありません。人から学び、自分に合う形を見つけ、少しずつ自分のものにしていく。その過程もまた、大切な才能の一つです。
今のあなたは、まだ理想とは程遠い場所にいると感じるかもしれません。でも、憧れの存在も最初からそこにいたわけではないでしょう。誰かに教わり、失敗し、何度もやり方を変えながら、今の場所まで来たのかもしれません。だから、今の自分と完成された誰かを比べすぎなくて大丈夫です。大切なのは、憧れを「自分には無理」と終わらせないこと。そして、「真似すればなれる」と簡単に考えないことです。憧れを、自分の目指す方向を知るための目印にしてみる。学べることは素直に学び、その中から自分に合うものを選んでいく。9月の射手座は、理想と現実の間にある距離を知る月になりそうです。
